ベネチアでホテルを選ぶ前に気をつけたいこと。

ベネチアでホテルを選ぶ前に気をつけたこと。それは立地でした。

ラグーナ(干潟)に築かれた街ベネチアは118もの小島から成り、街には無数の運河と400を越える橋があると言われています。

島への車の乗り入れはできないため、人々の交通手段は徒歩と船が中心です。

本土側からベネチア本島へ車でアクセスする場合、ローマ広場(Piazza Roma)までしか乗り入れができないため、空港からの公共バスなども、ここで降りることになっています。一方、鉄道の場合には、本土から続く長い橋を渡ってサンタ・ルチア駅に到着します。

ベネチア(本島)に宿泊する場合、「どの交通機関でアクセスするか」も加味して、ホテルの立地を決めることをおすすめします。さもないとスーツケースを持って、階段のある橋を幾つも渡ることになってしまうので。

ベネチアで実際に選んだ、サンマルコ広場に近い4星ホテル

今回はベネチア空港に到着し、そこから本島に移動して宿泊する計画を立てました。
空港からの移動手段の候補には、公共バス(ATVOACTV)、それとヴァポレット(ACTV)との乗り継ぎ、もしくは水上シャトルバス(ALILAGUNA)があります(実際には水上タクシーもありますが、割高なので今回は候補から除外しています)。個人的には「ベネチアは、やはり海から眺めるシルエットが美しい」と思っているので、一緒に旅をする同行者(両親と叔母)にも是非その景色を見て欲しいと考え、水上シャトルバス(ALILAGUNA)を利用することにしました。

ALILAGUNAを利用すると、ベネチア空港からサン・マルコ広場まで、直接アクセスすることができます。所要時間は、途中の島や停留所に幾つか立ち寄るため約70分ほどかかりますが、外が明るい時間帯であれば景色が楽しめ、ベネチアを水辺から眺めることができるのでおすすめです。

ホテル「モナコ&グランカナル(MONACO&GRAND CANAL)」宿泊体験記

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海から見たモナコ&グランドカナルホテル

今回、宿泊ホテルに決めたのは、サン・マルコ広場のすぐ近くにあるホテル「モナコ&グランカナル(MONACO&GRAND CANAL)」です。17世紀のパラッツォ(宮殿)を改装した、全92室のホテルです。

ここを起点にすれば、サン・マルコ広場周辺の観光や買い物、ヴァポレット(水上バス)を利用しての島巡りなどにもとても便利で、短いベネチアでの滞在でも、効率よく楽しめると判断したからです。

サンマルコ広場の停留所(S.Marco)で船を降りると、ホテルまでは最短ルートで約200メートルです。今回は、同行者にとっては初めてのベネチア訪問がだったので、敢えてサン・マルコ広場を通ってホテルに移動。回廊部分を抜けて左に曲がる細い路地を少し入ったところが、ホテルの入口です。(入口にはさり気ない看板しかないので、分かりづらいかも知れません。)

中に入ると静かなロビースペースとなっていて、外観から想像するより、ロビー周りはスタイリッシュな雰囲気です。

レセプションでチェックインを終えて、客室へ。

今回は、ホテルの直接のウェブサイトから、一番リーズナブルなクラシックタイプ(Classic)のカテゴリーを予約していました。

このカテゴリーでも、ホテルサイトの紹介文では、広さは大体20~21平米、バスタブ付き、エアコンあり、もちろんWI-FIも完備されていて、設備としては十分満足できるものです。

しかし、実際に部屋を訪れてみたところ、「あれ、アップグレードされているかも?」と気が付きました。なんと、嬉しいことに、サン・マルコ運河に面したお部屋が用意されていました。(たまたま宿泊客が少なく、アップグレードしてくれたのかと思います。)

もともと運河ビューのお部屋を予約したかったのですが、今回は予算の関係で断念していたので、嬉しいサプライズとなりました。

ホテルのサイトで確認するとデラックス・カナルビュー(Deluxe Double with Grand Canal View)のカテゴリーのお部屋だったようです。

部屋の窓からは、行き交う船やゴンドラ、対岸に見えるサンジョルジョ・マッジョーレ島やサンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会などが見え、ずっと見ていても飽きないベネチアらしい景色が広がっています。早朝や日中、夕刻まで、時間とともに変わるベネチアの多彩な表情を見ることができ、至福の時間が過ごせるお部屋でした。

このホテルの魅力の一つに、景色の良い水辺のレストランがあることも挙げられます。

レセプションフロアの奥、運河に面している小さなレストランですが、気候の良い時期には、水辺の席が特に人気がです。今回の滞在中、夜風に当たりながら、対岸のライトアップを眺め、お酒と軽食を楽しむひと時を過ごしました。

また、朝食は、時間帯によっては団体観光客と重なることもありますが、少し時間をずらしてレストランにいくとテラス席も利用でき、「波の音を聞きながら、行き交う船やゴンドラを眺める」、そんな優雅な朝食の時間を楽しむことができます。

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ホテルのレストランから見える運河と教会
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朝食のフレッシュフルーツも嬉しい

ホテルで過ごす時間も、旅の印象を左右する大切な要素。

旅の中で「予算をどこにかけるか」は、人それぞれの価値観によって異なります。ほとんど部屋では過ごさない場合には、そこまでホテルや客室にこだわらなくても旅を楽しめると思います(実際、私自身も日程などに合わせて「こだわるホテル」と「予算重視のホテル」とを使い分けるようにしています)。

ですが、少し奮発して眺めの良いお部屋や素敵な雰囲気のホテルを予約すると、ホテルで過ごす時間も楽しみに変わります。そして、それは、旅の印象を決定づける大きな要素にもなります。

その土地で、観光したい場所や、街へのアクセスなども考え、ご自身の旅でも納得できるホテル選びができると良いですね。

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